王陽という名前の小姐、その子に出会ったのはもう2年も前の事。
当時開業していたカラオケ店に面接にやってきた彼女は、僕の第一声「脱げるの?」の言葉に凍り付いた。
どうやら自分ではどういう店なのかを把握していなかった様子、一緒に来た先輩格の小姐は知らんぷりしている。
こういう事は夜の仕事では良くある事で、「北京でよい仕事先があるよ!」との甘い言葉にのせられ、地方から北京まで着いてきてしまう子の多い事多い事。
住み込みでも月に1,500元(20,000円)ぐらいのお給料が貰えるとなると、貧困な地域の人達からすれば夢のような条件なのであろう。
ちなみに僕の知っている地域では、一ヶ月朝から晩まで働いて300元(4,500円)なんて地域もある。
そんな貧困な地域の人達が、夢を抱いて北京にやってくるのも理解できる気がする。
とまぁ、こういった人達の背景はココまでにしておいて、問題はこの子をどうするか?
騙されて連れて来られた子に、夜の仕事を強要させる事はできる筈もない。
そんな事をすれば、良心の呵責に耐えかねて公安局に駆け込まれるのがオチだ。
日本で言うなら「風呂屋に沈める」というのがマチ金の常套手段であるが、別にこの子は借金を背負っている訳でもない。
沈める為の口実を付けられる条件もないので、本人の意思に任せることにした。
一緒に来た先輩格の小姐は早々と衣装に着替え、この子の事などまったく気遣っている様子もない。
まったく、よくこうやって人を騙せるもんだと感心する。
新しい仲間に溶け込もうと、先輩格の小姐がウチのお店で働く小姐達と雑談を繰り返している。
しばらくすると、同郷と思われる小姐数人を連れて戻ってきた。
さぁ、こっから同性による「風呂沈め」が始まる。
僕は少し離れた場所に移動して、事の成り行きを見守っていた。
方言がキツく、詳細に聞き取る事は不可能だったが、如何に若いうちに稼ぐ事が大事かを説明している模様。
当時の王陽は19歳、小姐として売り出すには最適な年齢であった。
既に処女喪失は済ませており、お店で働く事になっても失うモノは貞操観念だけである。
その貞操観念をカネに換えるのが夜のお仕事。
先輩格小姐数人に囲まれ、王陽は15分程で落ちた。
発展途上の中国ならではなせる技、日本なら「風呂沈め」なんて最後までギャーギャー騒がれるのが普通である。
カラオケ店は日本の風呂屋までは行かないが、やはりそれなりの接客内容、それまで普通の生活を送ってきた女の子にとっては耐えられない仕事であろう。
それがいとも簡単に落ちる。
現金至上主義の中国、カネが無ければ病院にも行けない。
すなわち、人間としての最低保障が受けられないのだ。
先輩格の小姐に洗脳され、王陽の目の前には高く積まれた現金の幻が見えているのであろう。
躊躇する事なく衣装に着替え、お客さんの指名を受ける列に並んだ。
続きはまた明日。。。
コメント (13)
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良い感じのスタートですねぇ〜。続きを楽しみにしてます。
投稿者: しう | 2004年11月17日 10:05
日時: 2004年11月17日 10:05
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うーん、何かどこかのAVストーリを彷彿とさせる筋書きですね。
カネが無ければ病院にも行けない。!!
実感がこもっています。
でも何か女工哀史ではないですが、悲しいストーリになりそうで・・・
落ちを期待しています。
投稿者: とらじ | 2004年11月17日 10:18
日時: 2004年11月17日 10:18
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いや小生もおもろい中国の話をのせさせてもらいます。。中国はおもろいですね
投稿者: 元北京の住人 | 2004年11月17日 10:36
日時: 2004年11月17日 10:36
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店主の本領発揮ですね。期待しています。
閑話休題、小姐の上がり方ですが、基本的には自分のお店を持つというのが日中を問わず典型的なパターン化と思いますが、華南の方だと、これに小金持ちの旦那をお客の中から見つけて(!)結婚するというのが加わります。不思議な世界です。
投稿者: 山本良 | 2004年11月17日 11:59
日時: 2004年11月17日 11:59
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店主の本領発揮ですね。期待しています。
閑話休題、小姐の上がり方ですが、基本的には自分のお店を持つというのが日中を問わず典型的なパターン化と思いますが、華南の方だと、これに小金持ちの旦那をお客の中から見つけて(!)結婚するというのが加わります。不思議な世界です。
投稿者: 山本良 | 2004年11月17日 12:03
日時: 2004年11月17日 12:03
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こういう内容の文章書かせると店主は筆が進むようですね。当然読む側も身構えて読んでしまいます。
私は店主の日記を読むのが、花城時代から楽しみでした。
花城時代に一度だけお店で長いお話をさせていただきましたが、店主の慧眼には一目おいています。
以前話が出ていましたが「北京の小姐物語」を一冊の本にしてほしいくらいです。
ぜひ面白い話を書き続けてください。
影ながら応援しています。
投稿者: 店主の影ファン | 2004年11月17日 13:11
日時: 2004年11月17日 13:11
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こういう内容の文章書かせると店主は筆が進むようですね。当然読む側も身構えて読んでしまいます。
私は店主の日記を読むのが、花城時代から楽しみでした。
花城時代に一度だけお店で長いお話をさせていただきましたが、店主の慧眼には一目おいています。
以前話が出ていましたが「北京の小姐物語」を一冊の本にしてほしいくらいです。
ぜひ面白い話を書き続けてください。
影ながら応援しています。
投稿者: 店主の影ファン | 2004年11月17日 13:11
日時: 2004年11月17日 13:11
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ホントに引きつけられる文章ですよねぇ。
マジで書籍化してほしいなぁ。
出版社の方々は未だこの人が見えないのかなぁ?
投稿者: tiantian | 2004年11月17日 16:53
日時: 2004年11月17日 16:53
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他の話題とはコメントの食いつき方が違いますね。。
時事ネタと違ってやり過ごすことができない記事です。楽しみにしています。
投稿者: Sugar fan | 2004年11月18日 01:20
日時: 2004年11月18日 01:20
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花城時代に「独り言」を本にまとめて出版したら?とお話しましたが、当時は「まだまだ」と謙遜していました。でもここまでネタが溜まれば十分出版できると思います。印税で悠々自適(???)。これもまた中国北京が生んだサクセスストーリかぁ。
投稿者: 北京で3年半 | 2004年11月18日 01:27
日時: 2004年11月18日 01:27
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他の話題とはコメントの食いつき方が違いますね。。
時事ネタと違ってやり過ごすことができない記事です。楽しみにしています。
投稿者: Sugar fan | 2004年11月18日 01:37
日時: 2004年11月18日 01:37
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続きを読むのが待ち遠しいです!
頑張って書いて下さい!!
投稿者: す〜ぐ〜 | 2004年11月18日 03:12
日時: 2004年11月18日 03:12
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たくさんのコメント頂き、ありがとうございました。
既に「騙された女」は書き終えているのですが、一回で掲載すると長くなりそうなので、5回に分けての掲載となります。
次の題名は何にするか?現在思案中です。
投稿者: 店主 | 2004年11月18日 05:59
日時: 2004年11月18日 05:59